SONY 3D対応ヘッドマウントディスプレイ(HMD) HMZ-T1 体験レポート(追記あり)

SONYから11月11日に発売される、とても未来的なデザインの3D対応ヘッドマウントディスプレイ 【HMZ-T1】。
9月10日にソニービルにて展示開始されたため、即日体験してまいりました。



主な仕様
●型名:HMZ-T1
●ディスプレイ:有機ELパネルx2、画素数 1280x720、アスペクト比 16:9、視野角 約45度、仮想画面サイズ 750インチ(仮想視聴距離 約20m)
●ヘッドフォン:オープンエアダイナミック型、感度 106dB/mW、再生周波数帯域 12-24,000Hz、インピーダンス 24Ω、最大入力 1,000mW(IEC)
●視聴調整機能:レンズ間隔調整 5段階
●3D対応
●画質機能
 ・画質モード:スタンダード、シネマ、ダイナミック、カスタム
 ・ピュアイメージリアライザー:フレームノイズ除去、ブロックノイズ除去、モスキートノイズ除去
 ・画質調整:クリアブラック、ピクチャー、明るさ、色温度、シャープネス
 ・暗順応対応:輝度制御
 ・Super Bit Mapping for Video
●音質機能
 ・バーチャルサラウンド(5.1ch)
 ・音質モード:スタンダード、シネマ、ゲーム、ミュージック
HDMI機器制御対応
●便利機能
 ・映像スルー出力機能 ※スタンバイ時に使用可能
 ・自動電源オフ(6時間)
 ・装着センサー
 ・視聴時間警告(3時間)
 ・パスワード設定
●入出力端子
  ビデオ映像端子
  ・HDMI入力/出力 1系統/スルー出力1系統
  ・HMD出力 1系統
●大きさ
 ヘッドマウントユニット(幅×高さ×奥行) (mm):約210×126×257(ヘッドバンド部含む。可動部最小)
 プロセッサーユニット(幅×高さ×奥行) (mm):約180×36×168(最大突起含む)
●ケーブル長:3.5m(ヘッドマウントユニット-プロセッサーユニット間)
●質量 質量 約420g(ヘッドマウントユニット)※ケーブル除く/600g(プロセッサーユニット)
●電源 内蔵電源 電源電圧 100V
●消費電力 15W
●待機時消費電力 0.35W
●付属品 スタートアップガイド、取扱説明書、保証書、電源コード、HDMIケーブル、ヘッドパッド、ライトシールド



初日は午前中が最大6時間待ちと聞いたので、夕方前を狙って行ってみました。14時半頃到着したところ、2時間待ち。そのまま並びました。




このパンフレットを見ただけでぞくぞくしてきます。




体験ブース直前で30分待ち。一度に4人ずつ体験可能、ここまで来て15番目くらいでした。



奥の「3Dゲーム」と書いてあるカーテンの部屋の中で体験できる様子。




体験ブースの手前ではプロモーションビデオが流れていました。
目前にある2枚のパネルの映像が合わさって3D映像となる仕組み。

体験ブース目の前に実物の2枚の小さなパネルが展示されており、実際に映像が流れていたのですが、どうもその映像をうまく写真におさまめることができませんでした。



また、その隣ではヘッドマウントユニット脱着方法の解説ビデオが流れていました。これを見ていると、うまくフィットするようにつくられているのがよくわかります。



↑ヘッドマウントユニット



プロセッサーユニット



この黒い2つのアタッチメントはライトシールドと呼ばれるもので、ヘッドマウントユニットを装着したときに目の下あたりにできる隙間を埋めるための付属品です。初日は非常に混雑していたため、このライトシールドを試すことができませんでした。後日あらためて体験した際は平日昼間で空いていたため、これをつけて試すことができました。

ソニーショールームのスタッフさんがつけてくださいました。

このように、目の下の隙間を隠すようにできています。




【率直な感想】
ヘッドマウントユニットはよくできており、バンド部分でしっかりサイズ調節可能。ピントは、目の下あたりに調節部があって、スクリーンを見ながら指で焦点を簡単に合わせることができます。調節部を左右に動かし2つのレンズ間隔を調節してピントを合わせる、というものです。ヘッドホン部分も上下左右に動かすことができるので、自分の耳にしっかり合わせられます。これらの調節によって、ジャストフィットさせることができました。ただ、この作りだとメガネの人は少々厳しいかもしれませんね・・・
思ったより重さが氣になりませんでした。これはありがたい。


装着すると、目の前に仮想の映画館場内が広がっており、自分はその中の座席にいて、暗闇の先にスクリーンがある、という感覚。仮想画面サイズ 750インチ、仮想視聴距離 約20m、とありますが、なるほどその通りでした。


独自の光学レンズが生みだす「広視野角45度の映像」

「20m離れた位置から750インチのスクリーンを見ている状態を生みだす」


初日は、もっと自分が3D映像に広く大きく包み込まれるようなものをイメージしていたため、スクリーンが小さく感じられ、さらにライトシールドなしだったので、部屋を真っ暗にしない限り下から光が入ってしまい、氣になりました。しかし後日、ライトシールドをつけて試したところ、十分に暗さを確保でき、没入感が格段に増し、これは「映画館なのだ!」とわかりました。中規模の映画館のスクリーンが目の前に現れ、ちらつきの一切無い美しい映像を完全に独り占め!という、何とも贅沢な状態。これは素晴らしいものだな、と感心しました。HD有機ELで高コントラスト、とにかく映像が美しく、黒が映えます。動画応答性も良し。クロストークが発生しない「デュアルパネル3D方式」のため2D映像と同じ明るさでちらつきなし、というのは本当でした。これは欲しい!!


3Dに関しては、視聴したソフトが新作スパイダーマンのPVだったのですが、それの出来があまり良くなかったこともあり、立体感おとなしめ、まずまず、と感じました。アバターのような充実したソフトや、ソニーの最新3Dカメラなどで撮影した大自然の映像など、もっと違うものを試してみたい、と思いました。


音は少しこもっているように感じましたが、音質モードを(スタンダード、シネマ、ゲーム、ミュージック)と変更できることを後で知ったため、今度空いているときに行って改めて試してみたいと思います。
また、画質モードも(スタンダード、シネマ、ダイナミック、カスタム)と変更できるようなので、モードによって立体感が変わるかもしれません。こちらも今度試します。




オープン価格ですが、ソニーストアでは59,800円だそうです。6万円弱で中規模3D映画館を独り占めにできるというのはかなりお得かもしれません。何とか頑張って買いたいです!


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(追記)2011.9.28

改めて音質モード、画質モード変更を試してみました。
モードの変更は、被ったときに右目の下あたりにある円形の操作キーにて。


画質を「スタンダード」から「シネマ」「カスタム」へ。「ダイナミック」というモードが出てきませんでした。開発中なのでしょうか?
「シネマ」だとクリアさが増す氣がしました。
「カスタム」は時間に余裕がなくいろいろ変更を試せませんでした。
特にシャープネスの度合いを調節できるので、それをあれこれ試してみたいのですが、ここの体験では全く時間が足りません・・・


音質、「スタンダード」「シネマ」「ゲーム」「ミュージック」それぞれ切り替えてみました。
試せるのがスパイダーマンPVだけなのと、短時間内なので急ぎ足なのとで十分には比較できませんでしたが、このスパイダーマンで音を聴く限りでは「ゲーム」モードが一番クリアで音が広がる感じがしました。
また、「高音」「低音」の度合いをそれぞれ調節できるので、ひとまず最大にしてみたらまずまず良い感触。もっとあれこれ試したいところではありますが・・・


もはや買うしかない氣がしております・・・。